スタッフブログ

崩壊試験と加速試験

2015.11.18

崩壊試験と加速試験

製品の開発にあたっては、配合内容を決定し、安全性や性能に最大限留意し、配合成分や添加物の原材料を選定するわけですが、最終製品を製造する前に試作品をつくります。

ビタミンCやビタミンEなど、これまでに多くの製品がつくられ、利用されてきた実績のある成分ならばいざしらず、それほどの実績がない成分を使う場合、あるいは、たとえ実績のある成分でもこれまでにない組み合わせでブレンドするような場合は、「やってみないとわからない」ことが多いからです。

そのため、設計通りにカプセルをつくることができるのか、そして、体内でカプセルが溶け出すのか、また、製造後時間がたっても配合成分が減っていきはしないかなどについて、実際に試作して検証するのです。

サプリメントは法的には「食品」ですので、そうしなければならないという規制はありません。

ただし、一般的な加工食品ではなく、当社のサプリメントは「医療機関で不妊治療の補助として患者さんに使っていただくもの」ですから、安全性や性能は「机上」のものでは許されないのは当然のことです。

そのため、試作品を作成し、医薬品で実施されている「崩壊試験」や「加速試験」を実施しています。

崩壊試験とは、カプセルが体内で一定時間内に溶け出すかどうかを調べる試験です。いくら素晴らしい配合内容でカプセルをつくっても、実際に飲んで体内で吸収され、使われなければ全く意味がないからです。

実際のところ、医薬品は溶けるスピードの基準がきちんと決められていますが、食品であるサプリメントはアバウトです。

また、加速試験とは温度40℃、湿度75%の環境でカプセルを1ヶ月、2ヶ月、4ヶ月、保存します。これは常温では6ヶ月、1年、2年に相当するのです。そして、色調や皮膜水分、外観のチェック、崩壊試験、成分分析を実施します。

つまり、製造後時間が経過したことによる質や量の変化の度合いを確かめるわけです。配合内容によっては、ブレンドした成分同士が相互反応し、成分が崩壊し、少なくなってしまうことが起こり得るからです。

この加速試験を行うことで賞味期限内であればカプセル内の成分内容が変わらないことを検証できることになります。

このような試験を経て、製品としてお届けできるようになります。

ドクターに使っていただけるだけの要件を満たすための必須の試験と言えます。

ページトップへ