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「天然」で「無添加」が必ずしもよいとは限らない

2015.10.30

「天然」で「無添加」が必ずしもよいとは限らない

サプリメントの品質、及び、性能は、配合内容、原料、添加物、製造レベルの4つの要素で、ほとんど決まると言ってよいと思います。

この中の原料と添加物については、天然で無添加がよいという印象があると思いますが、「天然」で「無添加」が、必ずしもよいとは限りません。

天然由来原料、合成原料には、それぞれ、一長一短がありますし、添加物の使用、不使用にも、それぞれ、一長一短があるからです。

天然由来原料は、食べ物に近いため、人間の身体(消化器官)との親和性が高く、そのため、体内での利用効率が高く、長い食経験の歴史から安全性が裏付けられているというメリットがありますが、成分以外にアミノ酸などのさまざまな成分と複合体を形成しているためかさばり、価格が高いというデメリットがあります。

一方、合成原料は原料に占める含有率が高く、コンパクトにおさまり、価格が安いというメリットがありますが、製造レベルによっては製造過程で不要な化学物質が混入するリスクがあり、人間の身体にとって、本来は異物であるというデメリットがあります。

そのため、高用量で配合したい場合は天然由来原料はかさばり、高価になりますので適していません。当然、信頼できるメーカーの合成原料がベターということになります。

また、野菜や果物に存在する天然由来の葉酸は利用効率が50%と見積もられているのに対して、合成葉酸は85%です。つまり、葉酸に限っては天然由来葉酸は体内に吸収、活用されにくいので、合成原料のほうがベターなのです。

もしも、葉酸を天然原料のこだわるのであれば摂取しようとする2倍の量が必要になり、ただでさえ高価なところに倍量を摂取するのは賢い選択とは言えません。

添加物の使用についても同様で、とにかく、添加物はイメージが悪いです。

ところが、添加物は必要があって使われているわけです。もちろん、カサを増やすもの(増量剤)や見た目の見栄えをよくするもの(着色料)、飲みやすくするための風味づけ(甘味料や香料)などは使用しなくてもサプリメントをつくることは可能ですので不要ですが、たとえば、原料(粉)の流動性を高めたり、粉を固めたりするもの、そして、カプセルの素材などを使わなければ製造に支障をきたしてしまいます。

ですから、無添加にこだわるのであれば、製造上でなんらかの制約を受けているはずです。その場合はなぜ無添加でサプリメントをつくることができたのかを確かめることが大切だと思います。

そもそも、サプリメントはなんらかの目的があって飲むものです。ところが、天然や無添加にこだわるあまり、その目的の実現性が中途半端になってしまったらどうでしょう?

それこそ「本末転倒」です。

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