妊娠中や授乳期に十分な栄養素を摂らなかった母親の子どもは糖尿病にかかりやすくなることが、アメリカのテキサス大学の研究者らが動物実験で確かめたとのことです。

実験は妊娠前の18頭のひひを使って行われ、12頭には体重にふさわしいエサを、6頭には体重にふさわしい量の70%のエサを妊娠中から離乳後まで与えられました。

その結果、70%の量のエサしか与えられなかったひひから生まれた子どもは、適切な量のエサを与えられたひひから生まれた子どもに比べて、思春期になるまでに、インスリンの効き目が悪いなどの糖尿病の兆候があらわれたとのこと。

このことから妊娠中の低栄養は子どもの糖尿病を招きやすくなると結論づけています。

妊娠中の栄養状態と子どもの健康の関係については、これまでもさまざまな研究報告があります。

たとえば、2005年に、妊娠中に母親の栄養が不十分だと、子どもが成長後に肥満になりやすいことを京都大学の研究者らがマウスの実験で確かめています。

妊娠後半期のマウスの栄養を約30%減らしたところ、生まれたマウスの体重は通常に比べ17%少なかったものの、急速に発育し間もなく通常と同じまで体重は増えたが、糖尿病に近い状態になったとのこと。

その後、成長期に高脂肪の餌を与えると肥満になり、食欲を抑えエネルギーを消費する働きのあるレプチンというホルモンを投与しても食べる量は減らず、エネルギーを体内にため込み、体重は正常なマウスより約15%多くなったいうのです。

妊婦の低栄養は、子どもを省エネモードにし、太りやすくするようで、同じような量の食事をしていても、太りやすく、糖尿病になりやすくなるというわけです。

妊娠前の女性の食生活が将来生まれくる子どもの体質を左右するということですね。